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犬に鮭・サーモンを与えても大丈夫?栄養と与え方・注意点を解説

目次

ヒトが「焼き鮭」を食べていると、その香りにつられて愛犬がそばにやってくる。そんな経験がある方もいるのではないでしょうか。

「犬に鮭やサーモンをあげても大丈夫?」
「魚はからだによさそうだけれど、犬にはどんな栄養があるの?」
「お刺身や塩鮭も食べられる?」

鮭やサーモンは、私たちの食卓でも身近な魚です。良質なたんぱく質をはじめ、EPA・DHAなどのオメガ3脂肪酸、アスタキサンチンなど、さまざまな成分を含んでいます。

犬にとっても取り入れられる食材ですが、大切なのは「鮭なら何でもよい」ということではありません。

今回は、犬に鮭を与えるときに知っておきたい栄養や期待される働き、安全な与え方と注意点についてご紹介します。

犬に鮭・サーモンを与えても大丈夫?

結論からいうと、鮭やサーモンは適切に調理すれば犬も食べることができる食材です。

「鮭」と「サーモン」は同じ?

「鮭」と「サーモン」は日常では同じような意味で使われることもありますが、厳密にはまったく同じものを指す言葉ではありません。

サケ・マス類には、シロザケ、ギンザケ、ベニザケ、タイセイヨウサケなどさまざまな魚種があり、「サーモン」と呼ばれる魚も種類によって栄養成分が異なります。

この記事では、栄養成分の数値については文部科学省「日本食品標準成分表」の「しろさけ(焼き)」を基準にご紹介し、以降は主に「鮭」と表記します。

犬に与えるときのポイントは、しっかり加熱すること、骨を取り除くこと、味付けをしないこと。そして、愛犬の体格や普段の食事に合わせて適量を楽しむことです。

鮭は市販のドッグフードや犬用おやつにも使用されることのある魚ですが、 私たちが普段食べている塩鮭や味付けされた料理を、 そのまま分けるのはおすすめできません。

また、鮭だけで犬に必要な栄養をすべて満たせるわけではありません。 主食の代わりではなく、いつものごはんへの少量のトッピングや、おやつなど、 日々の食の楽しみのひとつとして考えてみてください。

鮭に含まれる主な栄養と、犬に期待できる働き

良質なたんぱく質|毎日のからだづくりの材料に

鮭の大きな特徴のひとつが、たんぱく質です。

文部科学省の食品成分データベースでは、 焼いたしろさけ100gあたり29.1gのたんぱく質を含みます。

たんぱく質は、筋肉だけでなく、皮膚や被毛をはじめとする からだをつくるために欠かせない栄養素です。

毎日元気に歩くこと。遊ぶこと。家族と一緒に過ごすこと。

そんな愛犬の日々の活動を支える「からだの材料」という意味でも、 たんぱく質は大切です。

EPA・DHA|魚に含まれるオメガ3脂肪酸

鮭には、魚由来のオメガ3脂肪酸であるEPAやDHAも含まれています。

焼いたしろさけ100gでは、 EPAが300mg、DHAが550mg含まれるとされています。

EPA・DHAについては犬を対象とした研究も行われています。 魚油由来のオメガ3脂肪酸を強化した食事を用いた臨床試験では、 変形性関節症の犬の一部の運動指標などに変化がみられています。

ただし、ここで少し大切なことがあります。

これらはEPA・DHAを一定量配合した食事やサプリメントについての研究であり、 「鮭を少し食べれば同じ効果が得られる」という意味ではありません。

鮭はEPA・DHAを含む食材のひとつ。 日々の健康を考えるうえで、 いろいろな食材を楽しむ選択肢のひとつとして取り入れるのがよいでしょう。

アスタキサンチン|鮭の色にも関わる抗酸化成分

鮭の赤やオレンジ色に関わっている成分のひとつが、 カロテノイドの一種「アスタキサンチン」です。

アスタキサンチンは抗酸化作用を持つ成分として研究されており、 犬についても、摂取したアスタキサンチンが体内に吸収されることや、 継続的に摂取した際の酸化ストレス関連指標などを調べた研究があります。

一方で、鮭に含まれるアスタキサンチンの量は、 魚の種類や育った環境などによって異なります。

そのため、「鮭を食べれば老化を防げる」といった考え方ではなく、 抗酸化成分を含む食材のひとつとして捉えるのがよいでしょう。

ビタミン・ミネラルも含む食材

鮭には、ビタミンDやビタミンB12、セレンなども含まれています。

もちろん、総合栄養食などで必要な栄養を摂れている犬が、 これらの栄養素を鮭から追加でたくさん摂る必要があるわけではありません。

大切なのは、特定の栄養素だけに注目して 「これさえ食べれば健康になる」と考えないこと。

いろいろな食材には、それぞれ違った栄養や味、香りがあります。 鮭もそのひとつとして、愛犬の食の選択肢を広げてくれる食材です。

犬に鮭を与えるときの5つの注意点

1.生ではなく、加熱して与える

家庭で鮭を与える場合は、中心までしっかり加熱したものをおすすめします。

生の肉や魚などの動物性食品には、細菌や寄生虫によるリスクがあります。 犬だから生のほうがよいと考えるのではなく、 より安全に楽しむなら、加熱した鮭を選びましょう。

2.骨はしっかり取り除く

鮭には細い骨が残っていることがあります。

魚の骨は、口やのどを傷つけたり、 誤って飲み込んだ場合に消化管を傷つけたりする可能性があります。 与える前に、指でも確認しながら骨を丁寧に取り除きましょう。

3.塩鮭や味付けした鮭は避ける

犬に与えるなら、基本は味付けなしです。

塩鮭のほか、バターや調味料を使った鮭料理、 塩分の多い加工品などをそのまま分けるのではなく、 犬用には味付けする前の鮭を取り分けておくと安心です。

4.はじめてなら少量から

どんな食材でも、体質によって合う・合わないがあります。

魚類も、犬の食物アレルギーなどの食物有害反応の原因として報告されています。 過去のレビューでは、犬で多く報告されている食材は 牛肉、乳製品、鶏肉、小麦などで、 魚はそれらより少数でしたが、原因食材にならないわけではありません。

はじめて鮭を与えるときは少量から。 皮膚のかゆみ、嘔吐、下痢など普段と違う様子が見られた場合は与えるのをやめ、 必要に応じて獣医師へ相談してください。

5.「からだにいいから」と与えすぎない

栄養のある食材でも、多ければ多いほどよいわけではありません。

WSAVA(世界小動物獣医師会)では、 おやつなど主食以外から摂るカロリーは、 一日の必要カロリーの10%以内を目安としています。

鮭だけではなく、 ほかのおやつやトッピングも含めた一日の量で考えてあげましょう。

犬に鮭を与えるなら、どのくらい?

鮭そのものを与える場合、 「何gならすべての犬に適量」と一律に決めることはできません。

体重だけでなく、年齢、運動量、体型、普段食べている主食、 ほかのおやつなどによって、一日に必要なエネルギー量が変わるからです。

まずはひと口程度から試し、 普段のおやつやトッピングの一部として取り入れる程度から始めてみましょう。

持病がある、療法食を食べている、食事制限を受けている場合には、 自己判断で食材を追加せず、かかりつけの獣医師に相談してください。

one’s dailyが「あさリズム」に鮭を選んだ理由

one’s dailyの「デイリズム」は、 愛犬が毎日楽しみにできる「毎日のおやつ」シリーズです。 朝・昼・夜の暮らしに合わせて、それぞれの時間のおやつを考えています。

朝の「あさリズム」のテーマは、「スイッチ、オン」。

一日の始まりに取り入れたいものとして、 良質なたんぱく質、抗酸化成分、 エネルギーになりやすい脂質などに着目しています。

そのひとつが、「鮭×トマトクッキー」です。

鮭の良質なたんぱく質やアスタキサンチンなどに着目し、 トマト、ココナッツオイルなどの素材と組み合わせました。 商品には鮭削り節を使用しています。

 一日の始まりのおやつだから、どんな素材を組み合わせたいか。 そんな視点から考えたのが「あさリズム」です。香ばしい鮭の香りを楽しみながら、愛犬との一日の始まりに。

おいしいことも、楽しいことも、からだのことも。 無理なく一緒に楽しめる毎日のおやつでありたいと考えています。

まとめ|鮭を、おいしく楽しい食の選択肢のひとつに

鮭は、良質なたんぱく質やEPA・DHA、 アスタキサンチンなど、さまざまな栄養成分を含む魚です。

犬にも取り入れることができますが、大切なのは、 加熱する・骨を取り除く・味付けしない・適量を楽しむこと。

そして、「この食材を食べれば健康になる」と、 ひとつの食材に答えを求めすぎないことも大切です。

今日のおやつは何にしよう。
今日は鮭の香りを一緒に楽しんでみよう。

そんなふうに食材の選択肢が少しずつ広がることも、 愛犬との毎日の食を豊かにしてくれるものだと思います。

健康のためだけではなく、おいしく、楽しく。

鮭も、愛犬との食の時間を楽しむための ひとつの選択肢として取り入れてみてください。


主な参考資料

※本記事は一般的な食材・栄養情報をご紹介するもので、 特定の疾患の診断・治療・予防を目的とするものではありません。 持病や食事制限がある場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。