「健康のために、何を食べるか」は多くの人が意識しています。しかしながら、それと同じくらい大切なのが「いつ食べるか」という視点です。
私たちのからだには体内時計があり、朝・昼・夜で働き方が少しずつ変わります。
時間栄養学は、そのリズムに合わせて食事を考える栄養学です。
本記事では、時間栄養学の第一人者・柴田重信氏の監修のもと、体内時計と食事の関係、毎日の生活への取り入れ方、そしてデイリズムが大切にする「食べる時間で、からだはととのう。」という考え方をわかりやすく解説します。

時間栄養学とは?
時間栄養学とは、「何を食べるか」だけでなく、「いつ食べるか」という時間の視点から考える栄養学です。
これまで栄養について考えるときは、カロリー、たんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルなど、食事の内容や量に注目することが中心でした。もちろん、それらは今も大切です。
一方で近年は、まったく同じメニューであっても、朝に食べるのか、夜遅くに食べるのかによって、からだへの影響が大きく異なることが分かってきました。つまり、健康的な食生活について考えるうえでは、食事の内容や量に加えて、「食べるタイミング」も極めて重要な要素になるのです。

なぜ「いつ食べるか」が大切なのか
私たちのからだは、24時間を通して同じ働きをしているわけではありません。
朝には目覚め、日中は活動し、夜には休息へ向かうように、からだの働きには1日のリズムがあります。
たとえば、体温、ホルモン分泌、消化吸収、代謝などは、時間帯によって少しずつ変化しています。このようなリズムをふまえると、食事は単に栄養を補給するだけでなく、からだに「今がどの時間帯なのか」を知らせる合図にもなります。
朝に食べることは、眠っていたからだを活動モードへ切り替えるきっかけになります。一方で、夜遅い時間にたくさん食べると、からだが休息へ向かう時間帯に消化や代謝の負担が大きくなることがあります。
時間栄養学は、このようなからだのリズムに合わせて、食事のタイミングや内容を考えていく学問です。

体内時計と食事の関係
体内時計とは、からだの中で生理的活動のリズムを刻むための仕組みのことです。体内時計はひとつではなく、全身のさまざまな部位で動いています。
司令塔となる「親時計」は脳にあり、胃、腸、肝臓などの内臓や、血管、皮膚などの組織には「子時計」が備わっています。通常は脳の親時計が全体のバランスを整えていますが、内臓の子時計を動かすには「食事」の刺激が欠かせません。
この体内時計によって生み出される、およそ24時間周期のリズムを「概日リズム」といいます。朝になると目が覚め、夜になると眠くなる。日中は体温が上がり、活動しやすくなる。こうした変化も、概日リズムと関係しています。
体内時計は、光、睡眠、運動、食事などの影響を受けながら日々調整されています。なかでも朝の光と朝食は、1日のスタートを知らせる大切な刺激です。
毎日の食事時間が大きく乱れると、からだのリズムも揺らぎやすくなります。時間栄養学では、食事の内容だけでなく、食事をとるタイミングや規則性も大切に考えます。
朝・昼・夜で食事の意味は変わる
朝は、眠っていたからだが活動へ向かう時間です。朝食には、エネルギーを補うだけでなく、体内時計に朝を知らせる役割があります。忙しい日でも、少量でも何かを食べる習慣を持つことは、1日のリズムづくりに役立ちます。
昼は、活動時間の中心です。昼食は、午前中に使ったエネルギーを補い、午後の活動を支える役割があります。昼に適切に食べることで、夕方以降の強い空腹や、夜の食べすぎを防ぎやすくなることもあります。
夜は、からだが少しずつ休息へ向かう時間です。夕食は大切な食事ですが、就寝直前に量の多い食事や脂質の多い食事をとると、眠る前のからだに負担がかかりやすくなります。
同じ食事でも、朝・昼・夜のどの時間帯に食べるかによって意味は変わります。だからこそ、食事は「内容」と「時間」の両方から考えることが大切です。

毎日の生活に取り入れるポイント
時間栄養学を生活に取り入れるうえで、まず意識したいのは朝食です。完璧な朝食を目指す必要はありません。まずは、朝に食べる習慣をつくることが大切です。
次に、食事時間をできるだけ一定にすることです。毎日まったく同じ時間に食べる必要はありませんが、朝食・昼食・夕食の大まかな時間帯を決めておくと、生活リズムは整いやすくなります。
夕食が遅くなる日は、量や内容を工夫しましょう。寝る直前に重い食事をとるより、控えめな量にしたり、消化に負担の少ない内容にしたりする方が、からだにとってはやさしい選択になります。
大切なのは、厳しいルールにすることではありません。朝に食べる、夜遅い食事を軽めにする、食事時間を大きくずらしすぎない。そうした小さな積み重ねが、からだのリズムを支える習慣になります。

ペットの時間栄養学™️
時間栄養学は、主に人の食生活や健康を考える分野として発展してきました。そのため、人でわかっていることを、そのまま犬に当てはめることはできません。人と犬では、生活スタイルも、消化の特徴も、必要な栄養も異なります。
デイリズムを展開するワンズデイリーでは、時間栄養学の第一人者である柴田先生とともに、「犬の世界における時間栄養学」の検証と立証に挑んでいます。
犬にも毎日の生活リズムがあります。朝に起き、散歩に行き、食事をし、日中に活動し、夜に休む。家庭ごとに違いはありますが、多くの犬は飼い主の生活リズムとともに過ごしています。
食事やおやつの時間も、その大切なリズムの一部です。だからこそ、愛犬のおやつを考えるときにも、「中身」だけでなく「タイミング」という視点を持つことには大きな意味があります。
ワンズデイリーでは、人の時間栄養学の考え方を参考にしながら、犬の暮らしに合わせた食事リズムを考えることを「ペットの時間栄養学™️」として大切にしています。

デイリズムが大切にしている考え方
デイリズムは、「ペットの時間栄養学™️」にもとづいて設計された、愛犬のおやつです。
愛犬におやつをあげる時間は、飼い主にとっても幸せな時間です。けれど同時に、「あげすぎていないかな」「健康に負担はないかな」と不安を感じることもあります。
デイリズムが目指しているのは、おやつを我慢させることではありません。おやつの時間を、愛犬の生活リズムに寄り添う前向きな習慣に変えていくことです。
朝は、1日のはじまり。昼は、活動の途中。夜は、休息へ向かう時間。
デイリズムは、朝・昼・夜のリズムに合わせて、おやつ時間を考えるという新しい選択肢を提案しています。
「食べる時間で、からだはととのう。」
それは、毎日のおやつを、ただのごほうびで終わらせないための考え方です。

まとめ
時間栄養学とは、食事を「時間」から考える栄養学です。健康のためには、何を食べるか、どれだけ食べるかが大切です。けれど、それだけではなく、いつ食べるか、どのようなリズムで食べるかも、からだにとって大切な視点です。
朝に1日のリズムを始める。昼に活動を支える。夜に休息へ向かう。その流れに合わせて食事を整えることは、人の健康習慣だけでなく、愛犬との暮らしを見直すヒントにもなります。
デイリズムは、ペットの時間栄養学という新しい視点から、愛犬のおやつ時間をより健やかで、意味のあるものに変えていきたいと考えています。
何を食べるかだけでなく、いつ食べるかまで考える。そこから、愛犬との毎日は少しずつ変わっていきます。

