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オートミール VS 米粉 VS 小麦粉|犬のおやつに選ぶなら?栄養・腸活の視点で比較

目次

犬用のクッキーや手づくりおやつで、よく使われる「粉」の材料。小麦粉や米粉が一般的ですが、最近ではオートミールを使ったおやつも見かけるようになりました。

でも、いざ比べてみると、何が違うのでしょうか。

「米粉、小麦粉、オートミール、どれがいいの?」
「オートミールは犬にどんな効果があるの?」
「腸活を考えるなら、オートミールがいいの?」

そんな疑問を持つ方もいるかもしれません。

タイトルには「VS」と書きましたが、この記事で「勝ち」「負け」を決めたいわけではありません。

オートミール、米粉、小麦粉には、それぞれ異なる特徴があります。
栄養成分はもちろん、味や香り、食感、おやつにしたときの仕上がりにも、それぞれの良さがあります。

大切なのは、その違いを知り、愛犬のおやつを選ぶうえで何を大切にしたいかを考えること。

今回は、文部科学省の食品成分データベースに掲載されている栄養成分をもとに、オートミール・米粉・小麦粉を比較しながら、食物繊維やたんぱく質、腸活、アレルギーの視点まで見ていきます。


オートミール VS 米粉 VS 小麦粉|まずは何が違う?

まずは、それぞれがどんな食材なのかを簡単に整理してみましょう。

オートミール

オートミールは、えん麦(オーツ麦)を加工した食品です。

「麦」という文字が入っていますが、小麦とは別の穀物です。

食物繊維やたんぱく質を含むことが特徴のひとつで、オーツ麦ならではの香ばしさも魅力です。

粒の形状や粉末への加工、ほかの材料との組み合わせによって、さまざまな食感のおやつに仕上げることができます。

米粉

米粉は、お米を細かく粉砕してつくられた粉です。

クセが少なく、一緒に使う野菜や果物などの風味を生かしやすいことから、おやつでもよく使われています。
配合や製法によって、さっくりとした食感や、しっとりとした食感などをつくれることも魅力です。

小麦粉

小麦粉は、小麦を製粉してつくられる粉です。

薄力粉・中力粉・強力粉などがあり、それぞれに適した用途があります。小麦ならではの風味があり、水と合わせたときに形成されるグルテンの性質は、特にパンづくりなどで生かされています。

クッキーや焼き菓子には薄力粉がよく使用され、軽い食感や口どけをつくることができます。

今回は「クッキーのベース素材」として比べるため、小麦粉については「薄力粉・1等」を比較対象とします。

オートミール VS 米粉 VS 小麦粉|栄養成分を比較

それでは、原材料100gあたりの栄養成分を比べてみましょう。

栄養成分 オートミール 小麦粉
〈薄力粉・1等〉
米粉
エネルギー 350kcal 349kcal 356kcal
たんぱく質 13.7g 8.3g 6.0g
脂質 5.7g 1.5g 0.7g
炭水化物 69.1g 75.8g 81.9g
食物繊維総量 9.4g 2.5g 0.6g
マグネシウム 100mg 12mg 11mg
カルシウム 47mg 20mg 6mg
鉄 3.9mg 0.5mg 0.1mg

※文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」掲載値。オートミール(食品番号01004)、小麦粉〈薄力粉・1等〉(01015)、米粉〈うるち米製品〉(01158)の可食部100gあたりを比較しています。標準的な成分値であり、実際に使用するオーツ麦粉末や、完成したクッキーそのものの分析値ではありません。

比べてみると、特に違いが大きいのが食物繊維とたんぱく質です。

ただし、この表はあくまでも栄養成分の量を比較したものです。数値が多いことが、そのまま食材としての優劣を意味するわけではありません。

腸活の視点で比較|食物繊維ならオートミールが特徴的

「犬の腸活」という視点で食材を見るとき、注目したい栄養素のひとつが食物繊維です。

原材料100gあたりの食物繊維は、

オートミール 9.4g
小麦粉〈薄力粉〉 2.5g
米粉 0.6g

となっています。

食品成分表の数値で比べると、オートミールには米粉の約15.7倍、薄力粉の約3.8倍の食物繊維が含まれています。

さらにオートミールには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれています。オーツ麦に含まれるβ-グルカンも、水溶性食物繊維の一種です。

食物繊維の多くは、犬自身の消化酵素によって小腸で分解・吸収されるものではありません。

一方、種類によっては大腸の腸内細菌によって発酵され、短鎖脂肪酸などがつくられます。また、便のかさや水分、消化管を通過する時間に関わるものもあります。

このように、食物繊維は、便の状態や腸内環境を考えるうえで大切な食事成分のひとつです。

毎日のおやつのベースになる素材そのものから食物繊維を取り入れられるという点は、オートミールの特徴といえるのではないでしょうか。

ただし、「食物繊維が多い=多ければ多いほどよい」という意味ではまったくありません。

愛犬の体調や普段の食事、摂取量によっては、食物繊維を多く取りすぎることで、軟便や消化器の不調につながることもあります。

また、「腸活」はひとつの食材だけで決まるものでもありません。食事全体のバランス、水分、運動、生活のリズムなども含めて考えていくことが大切です。

犬の腸活と食物繊維について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

犬の腸活と食物繊維について詳しく読む

たんぱく質で比較|オートミールは米粉の約2.3倍

one’s dailyがオートミールで、もうひとつ着目しているのがたんぱく質です。

100gあたりでは、

オートミール 13.7g
小麦粉〈薄力粉〉 8.3g
米粉 6.0g

となっています。

食品成分表の値で比べると、オートミールには米粉の約2.3倍、薄力粉の約1.7倍のたんぱく質が含まれています。

もちろん、犬にとって大切なのは、たんぱく質の量だけではありません。

食品によってアミノ酸組成や消化性なども異なるため、「オートミールのほうが優れている」と単純に比べることはできません。
また、おやつに使用する量は限られるため、主食と同じようなたんぱく質の供給源として考えるものでもありません。

ただ、ここで注目したいのは、クッキーの「粉」も単なる土台ではなく、栄養を持った素材のひとつだということです。

おやつのベースになっている素材からも、食物繊維やたんぱく質を自然に取り入れる。

そんな考え方もできるのです。

カロリーならどれ?実は大きな差はありません

「オートミールはヘルシー」というイメージから、低カロリーだと思われることもあります。

しかし、100gあたりのエネルギーを見ると、

オートミール 350kcal
小麦粉〈薄力粉〉 349kcal
米粉 356kcal

と、大きな差はありません。

また、脂質については今回比較した3つの中ではオートミールがもっとも多く含まれています。

「オートミールだから低カロリー」
「オートミールだから低脂肪」

というわけではありません。

私たちがオートミールに着目しているのは、カロリーではなく、食物繊維やたんぱく質を含むベース素材であることです。

犬にオートミールはどんな効果・効能が期待できる?

「犬 オートミール 効果」「犬 オートミール 効能」と検索して、この記事にたどり着いた方もいるかもしれません。

オートミールには、食物繊維やたんぱく質をはじめ、さまざまな栄養成分が含まれています。
一方で、実際にその食材を食べたときに起こる「効果」は分けて考える必要があります。

オートミールを食べれば、
「腸内環境が必ずととのう」
「便秘が改善する」
「病気を予防できる」
と一律に言えるものではありません。

愛犬への影響は、与える量や普段の食事、年齢、体質、健康状態などによって大きく異なります。

特定の効能だけを期待するのではなく、おいしく食べられて、かつ、毎日の健康に寄り添った素材を選ぶ。
オートミールも、そんな選択肢のひとつです。

オートミールそのものの栄養や、犬への与え方・注意点について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

犬にオートミールをあげても大丈夫?栄養や与え方について詳しく読む

アレルギー・グルテンの視点では?米粉やオートミールの違い

米粉が注目される理由のひとつに、「グルテンフリー」という特徴があります。
ヒトの食生活でも、健康志向などから米粉を選ぶ方がいます。

米粉はお米からつくられるため、原料として小麦由来のグルテンを含みません。小麦アレルギーなど、体質上小麦を避ける必要がある場合には、大切な選択肢となります。

では、犬の場合はどうでしょうか。

犬にも小麦に対する食物アレルギーはあります。しかし、小麦がすべての犬にとって避けるべき食材というわけではありません。

また、オートミールの原料であるオーツ麦も、小麦とは別の穀物です。

ただし、オーツ麦そのものに反応する犬もいますし、原材料の製造・加工環境によっては、小麦との交差接触が起こる可能性もあります。

米粉についても、すべての犬にアレルギーの心配がないわけではありません。

「小麦を使っていないから安心」「グルテンフリーだから健康によい」と、一律に判断することはできないのです。

食物アレルギーがある場合は、原材料や製造に関する情報を確認し、必要に応じてかかりつけの獣医師に相談しましょう。

そして、米粉の魅力は、グルテンを含まないことだけではありません。
お米ならではのやさしい風味や、ほかの食材と合わせたときのおいしさも、米粉を選ぶ理由のひとつだと思います。

では、どれが一番いいのか?

食物繊維やたんぱく質の数値を見ると、「だったらオートミールが一番いいのでは?」と思われる方がいるかもしれません。

でも、私たちはそうは考えていません。

米粉には、米粉の良さがあります。

クセが少なく、野菜や果物など、一緒に使う素材の味や香りを引き立てやすいこと。
配合によって、さっくりと軽い焼き菓子にも、しっとりとしたお菓子にも仕上げられること。

シンプルな味わいだからこそ、さまざまな素材と組み合わせる楽しさがあります。

小麦粉には、小麦粉の良さがあります。

小麦ならではの香りや風味は、大きな魅力です。
パンづくりではグルテンの性質が生かされ、焼き菓子では薄力粉ならではの軽い食感や口どけを楽しむことができます。

おいしいものをつくるための素材として、長く親しまれてきた理由があります。

そして、オートミールにも、オートミールならではの良さがあります。

オーツ麦の香ばしさや、ざくざくとした食感。
細かく粉砕したり、ほかの材料と組み合わせたりすることで、食感の幅を広げることもできます。

そのうえで、今回の栄養成分比較からもわかるように、食物繊維やたんぱく質を比較的多く含むことが特徴です。

食材には、それぞれ異なる魅力があります。

栄養成分の数値も大切ですが、それだけでおやつのおいしさや価値が決まるわけではありません。

愛犬の体質や好み、つくりたいおやつの味や食感、そして大切にしたい栄養面の特徴。

それらを考えながら、目的に合わせて素材を選ぶことが大切だと思っています。

one’s dailyがクッキーのベースにオートミールを選んだ理由

デイリズムの商品を新しくつくるとき、私たちはあらためて考えました。

毎日食べるおやつだからこそ、その土台になる素材には何を選ぼう。

以前のone’s dailyでは、米粉を主体としたクッキーも数多くつくってきました。
米粉にも、クッキーの素材としてよいところがあります。

実際、現在のデイリズムでも「あさリズム」の3種類には、オートミールとともに米粉を使用しています。
私たちは、米粉の良さを否定してオートミールを選んだわけではありません。

デイリズムという新しい商品を考えるなかで、毎日のおやつのベース素材として、何を大切にしたいかをあらためて考えたのです。

そのときに着目したのが、オートミールでした。

食物繊維を含むこと。
たんぱく質を含むこと。

そして、おやつとしてのおいしさや、食感の楽しさも大切にできること。

特別な成分を後から加えることだけではなく、クッキーの土台になる素材そのものから、毎日の食にうれしいものを取り入れたい。

そんな考えから、デイリズムではオートミールをクッキーの共通ベース素材として採用しています。

現在、「あさリズム」3種類、「ひるリズム」3種類の計6種類すべてのクッキーにオートミールを使用しています。

健康のためだから、おいしさを我慢するのではなく。

おいしい。楽しい。
そのうえで、毎日の食にうれしいものを。

それが、one’s dailyが大切にしていることです。

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まとめ

オートミール VS 米粉 VS 小麦粉。

栄養成分を数字で比べると、オートミールは特に食物繊維とたんぱく質を多く含むという特徴があります。
腸活という視点でも、毎日の食の中で食物繊維をどのように取り入れるかを考えるきっかけになる素材です。

米粉には、ほかの素材の風味を引き立てるシンプルな味わいや、多彩な食感をつくれる魅力があります。

小麦粉にも、独特の香りや、焼き菓子をおいしく仕上げるための良さがあります。

そして、すべての犬に同じ食材が合うわけでもありません。
だから、この比較には絶対的な勝者はいません。

栄養成分の違いを知ることも、食材の味や食感を楽しむことも、どちらも大切なことです。

大切なのは、素材の特徴を知ったうえで、
「うちの子には、何を選んであげたいか」
と考えること。

毎日のおやつが、おいしく、楽しく、そのうえで愛犬の健やかな暮らしを考える時間になれば、私たちはうれしく思います。

参考資料
  • 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

  • 農林水産省「米粉の利用」

  • Ferreira LG et al. “Oat beta-glucan as a dietary supplement for dogs.”

  • Merck Veterinary Manual “Nutritional Requirements of Small Animals”

  • Tufts University “What Every Pet Owner Should Know About Food Allergies”