Column コラム

肥満が気になる愛犬へ|時間栄養学を応用した太りにくいおやつスケジュール

目次

「肥満が気になるけれど、おやつを完全になくすのはかわいそう」

愛犬の体重管理を考えるとき、おやつは悩みのタネですよね。喜んで食べてくれる姿を見ると、ついつい少し多めにあげたくなってしまいます。それと同時に、体重増加や健康への影響も気になります。

肥満対策でまず大切なのは、おやつの量を見直すことです。そのうえで、毎日の習慣として続けていくなら、「どれくらいあげるか」だけでなく、「いつあげるか」にも目を向けてみましょう。

本記事では、肥満が気になる愛犬に向けて、時間栄養学の考え方を応用しながら、太りにくいおやつスケジュールの組み立て方を紹介します。

犬が太りやすくなるおやつ習慣とは

おやつの量が「なんとなく」増えている

犬が太りやすくなるおやつ習慣で多いのが、1日にどれくらい与えているかを把握できていないケースです。

朝のごほうび、昼のお留守番前、夕食後、寝る前のおねだりなど、「少しだけ」のつもりが重なると、思っている以上の量になっていることがあります。特に小型犬は体が小さいため、人から見ると少量にみえても、全体のバランスから見ると大きなカロリーになることがあります。

家族それぞれが別々に与えている

家族で暮らしている場合、誰が、いつ、おやつをあげたか分からなくなることもあります。

一人ひとりは控えめにしているつもりでも、家族全体で見ると回数が多くなっていることがあります。肥満が気になる愛犬の場合は、1日分のおやつをあらかじめ取り分けておき、家族全員がその中から与えるようにすると管理しやすくなります。

夜や夕食後におやつが習慣化している

夜のリラックスタイムや夕食後のおやつが毎日の習慣になっている犬も少なくありません。

夜のおやつ自体が必ずしも悪いわけではありません。ただし、夕食を食べたあとに追加で多くのおやつを食べる状態が続くと、摂取カロリーは増えやすくなります。特に、寝る直前に高脂質・高カロリーなおやつを与える習慣は、体重管理の面では見直したいポイントです。

肥満対策では、まず1日の総量を決める

おやつは1日の摂取カロリーの中で考える

肥満が気になる愛犬のおやつは、まず1日の摂取カロリーの範囲内で考えることが基本です。

一般的に、おやつは1日の摂取カロリーの10%以内におさえるのが目安とされています。ただし、すでに体重が増えやすい犬や、運動量が少ない犬、シニア犬の場合は、さらに控えめに考えた方がよい場合もあります。

愛犬にどれくらいのおやつ量が合うか迷う場合は、給与量シミュレーションで体重や生活スタイルに合わせた目安を確認してみてください。

大切なのは、「低カロリーだから大丈夫」と考えるのではなく、主食とおやつを合わせた1日の総量で見ることです。低カロリーのおやつでも、回数が多ければ摂取量は増えていきます。

体重が増え続けている場合や、持病がある場合は、自己判断で食事量を大きく減らすのではなく、かかりつけの獣医師に相談しながら調整しましょう。

量を決めたうえで、時間をととのえる

おやつの総量を決めたら、次に考えたいのが「いつ与えるか」です。

同じ量のおやつでも、どの時間帯に与えるかによって、生活リズムの中での意味合いは変わります。

時間栄養学とは、「何を食べるか」だけでなく、「いつ食べるか」にも注目する考え方です。ヒトの健康分野では、体内時計や生活リズムに合わせて食事のタイミングを考えることが注目されています。

犬と時間栄養学の関係について、より基本から知りたい方は、犬と時間栄養学の基本でも詳しく紹介しています。

犬の場合は、ヒトとまったく同じではりませんが、朝・昼・夜の過ごし方に合わせておやつを分ける視点は、毎日の体重管理に役立つと考えています。

ポイントは、夜にまとめて与えるのではなく、1日の中で量とタイミングをととのえること。おやつを我慢させるだけではなく、太りにくいリズムをつくるという考え方です。

朝・昼・夜のおやつ配分の考え方

朝のおやつは、一日のスタートに軽く取り入れる

朝は、一日の生活リズムが始まる時間帯です。朝のお散歩後や朝ごはんのあと、留守番前のちょっとしたタイミングに、軽めのおやつを取り入れるのは自然な習慣です。

肥満が気になる愛犬の場合は、たくさん与えすぎず、1日の始まりのごほうびとして少量取り入れるくらいがよいでしょう。

昼のおやつは、活動時間の空腹対策として考える

昼や午後は、散歩、遊び、トレーニング、お留守番など、犬が活動している時間帯です。

朝ごはんから夕ごはんまでの間が長くあく愛犬の場合、昼や午後に少量のおやつを取り入れることで、夕方以降の強い空腹感をやわらげられることがあります。夕食のドカ食いや夜のおねだりが多い犬では、日中の空腹対策として昼のおやつを見直してみるのもひとつの方法です。

夜のおやつは控えめにする

夜は、これから休息に向かう時間です。夕食後や寝る前におやつを与える場合は、量を控えめにし、重たすぎない内容を選びましょう。

夜のおやつは、満腹にするためではなく、リラックスタイムの小さなごほうびとして考えるのがおすすめです。脂質が多いものや、長時間食べ続けるようなおやつは控えめにし、1日の残りカロリーの中で調整しましょう。

空腹すぎると寝付けない愛犬であっても、ごく少量の軽めのおやつを与えることで落ち着く場合があります。

太りやすい犬のおやつ習慣を見直すときは、まず「夜に多くあげすぎていないか」を確認してみてください。日中は少なく、夜に集中している場合は、朝・昼・夜の配分をととのえるだけでも、習慣を見直しやすくなります。

夜遅い時間の食事やおやつが気になる方は、BMAL1と太りやすい時間帯の関係について解説した記事も参考にしてください。

太りにくいおやつスケジュール例

基本は、朝・昼・夜に少量ずつ分ける

肥満が気になる犬には、夜にまとめて与えるよりも、朝・昼・夜に少量ずつ分ける方法がおすすめです。

たとえば、1日のおやつ量をあらかじめ決めたうえで、朝に少量、昼または午後に少量、夜は控えめにするという配分です。夜の比重を軽くしておくと、夕食後のおねだりにも対応しやすくなります。

活動量が少ない犬は、全体量を控えめに

お留守番が多い犬や、シニア犬など活動量が少ない犬では、1日のおやつ量そのものを控えめに設定しましょう。

運動量が少ない日はおやつも少なめにする、よく歩いた日は少し余裕を持たせるなど、日々の活動量に合わせて調整することが大切です。

夜におねだりが多い犬は、午後のおやつを見直す

夜におねだりが多い犬は、日中の空腹が強くなっている可能性もあります。

その場合は、夜にまとめて与えるのではなく、午後の早い時間に少量のおやつを取り入れてみましょう。夕方以降の空腹感をやわらげることで、夜のおねだりが落ち着く場合があります。

ただし、夜のおねだりに毎回おやつで応えると、習慣化しやすくなります。なでる、声をかける、そばでゆっくり過ごすなど、食べる以外のコミュニケーションも組み合わせていきましょう。


デイリズムと給与量の考え方

デイリズムは、朝・昼・夜のリズムに合わせて選べるおやつ

デイリズムは、「ペットの時間栄養学™️」の考え方にもとづき、朝・昼・夜のリズムに合わせて選べるおやつです。

朝は一日のスタートに、昼は活動時間に、夜は休息前のリラックスタイムに。時間帯ごとの過ごし方を意識しながら、おやつ習慣をととのえられるように設計しています。

肥満が気になる犬には、1日の総量を決めてから与える

肥満が気になる愛犬にデイリズムを取り入れる場合も、まず大切なのは1日の総量を決めることです。

「朝用だから多くあげてよい」「夜用だから毎晩追加してよい」という考え方ではなく、1日の摂取カロリーの中で、朝・昼・夜にどう配分するかを考えましょう。

必要なおやつ量は、犬の体重、年齢、活動量、体質によって変わります。

同じ小型犬でも、よく歩く犬と室内で過ごす時間が長い犬では、適した量が異なります。体重の変化を見ながら、与える量や頻度、朝・昼・夜の配分を調整していきましょう。

まとめ|肥満が気になる愛犬のおやつは、量と時間をセットで見直そう

肥満が気になると、「おやつをやめた方がよいのでは」と考えるかもしれません。けれど、まず見直したいのは、量・回数・時間です。

なんとなく与えているおやつを、1日の総量の中で管理する。夜に偏りすぎないように、朝・昼・夜のリズムに合わせて配分する。こうした小さな見直しが、太りにくいおやつ習慣につながります。

おやつは、愛犬にとって楽しみであり、飼い主さんとの大切なコミュニケーションでもあります。無理に我慢させるのではなく、量と時間をととのえながら、続けやすい習慣に変えていきましょう。

デイリズムは、そんな毎日のおやつ習慣をサポートするために、時間帯ごとのリズムを考えて設計したおやつです。肥満が気になる愛犬にも、無理なく、心地よく続けられるおやつ時間をつくっていきましょう。