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犬にきなこをあげても大丈夫?栄養と期待できる働き、与えるときの注意点

目次

おもちやわらび餅、ヨーグルトなどに合わせて楽しむことの多い「きなこ」。香ばしく、どこかほっとする風味があり、日本では昔から親しまれてきた食材です。

きなこは大豆からつくられているため、「犬も食べて大丈夫?」「大豆の栄養は犬にも取り入れられるの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。

結論からいうと、健康な犬であれば、砂糖や塩などを加えていないきなこは、少量から食べることができます。

きなこには植物性たんぱく質をはじめ、食物繊維、脂質、ミネラル、大豆イソフラボンなど、さまざまな栄養や植物成分が含まれています。

一方で、栄養価が高いからといって、たくさん与えればよいわけではありません。大豆アレルギーやカロリー、粉状ならではの与え方など、気をつけたいポイントもあります。

この記事では、きなこに含まれる栄養や特徴、犬にとって期待できる働き、大豆を犬が食べることについて分かっていること、そして毎日の食事やおやつに取り入れるときの注意点をご紹介します。

犬にきなこをあげても大丈夫?

味付けをしていないきなこは、健康な犬であれば食べることができる食材です。

きなこは、生の大豆をそのまま粉にしたものではありません。大豆を炒って加熱し、細かく粉砕してつくられます。

大豆には、加熱によって活性が低下するトリプシンインヒビターなどの成分が含まれています。そのため、犬に大豆を取り入れる場合にも、適切に加熱・加工されたものを選ぶことが大切です。一般的なきなこはすでに加熱された食品なので、生の大豆とはこの点が異なります。

ただし、きなこの原料は大豆です。大豆にアレルギーがある犬には与えられません。初めて食べる場合には、一度にたくさん与えず、ごく少量から様子を見ましょう。

きなことは?大豆を炒って粉にした栄養豊富な食材

きなこは、大豆を炒って細かく挽いた食品です。全粒大豆からつくられるきなこでは、大豆を丸ごと利用するため、たんぱく質や脂質、食物繊維などをまとめて取り入れられるのが特徴です。

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」によると、黄大豆からつくられた全粒きなこ100gには、たんぱく質36.7g、脂質25.7g、食物繊維18.1gが含まれています。

さらに、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、ビタミンEなど、さまざまな栄養素を含んでいます。

ただし、100gあたり451kcalとエネルギーも高めです。犬が一度に100gものきなこを食べるわけではありませんが、「健康によさそうだからたっぷり」というより、少量でさまざまな栄養を取り入れられる食材と考えるのがよいでしょう。

きなこ・大豆粉・おからパウダーはどう違う?

きなこのほかにも、大豆からつくられる粉状の食品には「大豆粉」や「おからパウダー」があります。見た目は似ていますが、つくり方も特徴も異なります。

きなこは、大豆を炒ってから細かく挽いたもの。焙煎による香ばしい風味が特徴です。

大豆粉は、大豆を粉砕して粉状にしたものです。製品によって加熱などの加工方法は異なりますが、きなこのように香ばしく焙煎したものとは異なり、大豆特有の風味を感じやすいものもあります。

おからパウダーは、豆乳を搾ったあとに残る「おから」を乾燥させ、粉末にしたものです。食物繊維が多く、水分を吸いやすいのが特徴です。

おからの栄養や、犬に与えるときの注意点については、「犬におからをあげても大丈夫?期待できる働きと与えるときの注意点」でも詳しくご紹介しています。

いずれも大豆からつくられていますが、含まれる栄養成分の割合や吸水性、風味などは異なります。そのため、お菓子づくりで同じ量をそのまま置き換えると、生地が固くなったり、食感や風味が大きく変わったりすることがあります。

「同じ大豆の粉だから同じように使える」というわけではなく、それぞれの特徴に合わせて使い分けることが大切です。

きなこに含まれる主な栄養と、犬に期待できる働き

植物性たんぱく質|毎日のからだづくりの材料に

きなこの大きな特徴のひとつが、植物性たんぱく質を豊富に含んでいることです。

たんぱく質は、筋肉だけでなく、皮膚や被毛、さまざまな組織をつくる材料となる大切な栄養素です。大豆にはロイシン、リシン、バリンなどの必須アミノ酸も含まれています。

もちろん、きなこだけで犬に必要なたんぱく質を補うものではありません。主食の栄養バランスを基本にしながら、植物由来のたんぱく質を含む食材のひとつとして取り入れることができます。

食物繊維|おなかの健康を考える食材のひとつ

きなこには食物繊維も含まれています。

全粒きなこ100gあたりの食物繊維は18.1g。その多くは不溶性食物繊維ですが、水溶性食物繊維も含まれています。

食物繊維は便のかさや腸の動きに関わるほか、その種類によっては腸内細菌に利用されます。腸内環境を考えるときにも、ひとつの食材だけに頼るのではなく、いろいろな食材から異なる種類の食物繊維を取り入れることが大切です。

きなこも、そんな食材の選択肢のひとつです。

脂質|エネルギー源となる大豆由来の脂質

「大豆=たんぱく質」というイメージが強いかもしれませんが、きなこには脂質も含まれています。

大豆の脂質には、リノール酸などの多価不飽和脂肪酸が多く含まれています。脂質は犬にとっても大切なエネルギー源であり、からだをつくるために必要な栄養素のひとつです。

一方で、脂質を含むぶん、きなこはエネルギー密度の高い食品でもあります。少量を取り入れるには便利ですが、体重管理が必要な犬では特に与える量を意識しましょう。

大豆イソフラボン|注目される植物成分

大豆に特徴的な成分として知られているのが、「大豆イソフラボン」です。

イソフラボンには、ゲニステインやダイゼインなどがあり、植物に含まれるポリフェノールの一種として、さまざまな生理作用について研究されています。

犬についても、大豆イソフラボンを含む食事の影響を調べた研究があります。ただし、「きなこを食べることで犬に特定の健康効果が得られる」と確認されているわけではありません。

きなこは、イソフラボンだけを摂るためのサプリメントではありません。たんぱく質や脂質、食物繊維なども含む、大豆由来の食材のひとつとして取り入れるのが自然です。

犬にとって「大豆のたんぱく質」はどうなの?

「犬は肉を食べる動物なのに、大豆のたんぱく質を取り入れてもいいの?」と感じる方もいるかもしれません。

犬を対象にした大豆の研究では、大豆ミール(大豆から油を取り除いたあとに残る、たんぱく質に富む原料)、大豆粉、大豆たんぱくなど、さまざまな大豆由来原料が調べられています。

適切に加熱・加工された大豆由来原料は、犬でもたんぱく質源として消化・利用できることが報告されています。 また、健康な成犬に大豆ミールを含む栄養バランスのととのった食事を24週間与えた研究では、食事摂取量や体重に大きな悪影響は認められず、血液検査の値も正常範囲内でした。

ただし、こうした研究は、大豆由来原料を含む栄養バランスのととのった食事について調べたものです。「きなこを食べれば犬が健康になる」と示した研究ではありません。

大豆由来のたんぱく質は、犬が利用できるたんぱく源のひとつです。一方で、きなこそのものに特有の健康効果については、犬で十分に明らかになっているわけではありません。

犬にきなこを与えるときの注意点

きなこを愛犬に取り入れる場合には、次のポイントを確認しておきましょう。

  • 砂糖などを加えていないものを選ぶ:犬に与えるなら、原材料が大豆だけのシンプルなきなこを選びます。「きなこ砂糖」や、きなこ味のお菓子は別の食品です。
  • 粉のまま大量に与えない:細かな粉を勢いよく舐めると、鼻や喉に入り、むせたり咳き込んだりすることがあります。水分を加えたり、食事に混ぜたりして与えると食べやすくなります。
  • 大豆アレルギーに注意する:大豆アレルギーがある、または疑われている犬には与えないでください。初めてきなこを与える場合は少量から試し、与えたあとに皮膚のかゆみ、嘔吐、下痢などの変化がみられた場合は、いったん与えるのを中止しましょう。
  • 与えすぎない:きなこは栄養価が高い一方、100gあたり451kcalある食品です。健康によいからと大量に加える必要はありません。
  • 主食の代わりにしない:あくまでトッピングやおやつの材料として、普段の食事の栄養バランスを崩さない範囲で取り入れます。
  • 持病や療法食がある場合は獣医師へ:食事制限がある場合や、食物アレルギーの治療中などは、自己判断で新しい食材を追加せず、かかりつけの獣医師に相談してください。

犬へのきなこの取り入れ方

家庭で取り入れるなら、無糖のきなこをごく少量、いつものごはんに混ぜる方法が手軽です。

粉のまま舐めさせるのではなく、少量のぬるま湯で溶いたり、水分のあるごはんに混ぜたりすると食べやすくなります。犬用の手作りクッキーなどに加え、加熱して楽しむ方法もあります。

香ばしいきなこの香りを好む犬もいますが、もちろん好みには個体差があります。健康のためだからと無理に食べさせる必要はありません。

きなこに限らず、おやつやトッピングは主食とは別にカロリーが加わります。おやつ全体は、1日に必要な摂取カロリーの10%以内をひとつの目安にし、ほかのおやつも含めて量を調整しましょう。

one’s dailyが「きなこ×ビーツクッキー」にきなこを選んだ理由

one’s dailyの「毎日のおやつ」シリーズ、デイリズムには、午前におすすめする「あさリズム」として「きなこ×ビーツクッキー」があります。

あさリズムは、一日のはじまりに寄り添うおやつ。良質なたんぱく質、抗酸化成分、エネルギーになりやすい脂質などに着目して、素材を組み合わせています。

「きなこ×ビーツクッキー」では、大豆由来の植物性たんぱく質を含むきなこに、鮮やかな植物色素を持つビーツ、ココナッツオイル、オートミール、てんさいオリゴ糖などを組み合わせました。

きなこひとつに、「朝のからだを変える」「これを食べれば健康になる」といった大きな役割を求めているわけではありません。

きなこの植物性たんぱく質と香ばしさ。ビーツの植物成分と彩り。ココナッツオイルやオートミールなど、それぞれ違った特徴を持つ素材を組み合わせることで、愛犬がおいしく楽しみながら、さまざまな食材を自然に取り入れられるおやつを目指しています。

そして、きなこのほっとする香りも大切な魅力のひとつ。栄養だけでなく、「おいしそう」「今日も食べたい」と感じてもらえることも、毎日のおやつには大切だと考えています。

まとめ

きなこは、大豆を炒って粉にした、植物性たんぱく質や食物繊維、脂質などを含む栄養豊富な食材です。健康な犬であれば、砂糖などを加えていないものを少量から取り入れることができます。

犬の食事において、大豆由来のたんぱく質を利用できることは研究でも確認されています。一方で、「きなこを食べれば○○に効く」というほど、きなこそのものの健康効果が犬で明らかになっているわけではありません。

ひとつの食材だけに大きな効果を求めるのではなく、いろいろな食材の味や香り、栄養を少しずつ楽しむ。その選択肢のひとつとして、きなこを取り入れるのがよいでしょう。

香ばしい香りに、思わず鼻を近づけるワンコもいるかもしれません。「おいしい」と「健やか」のどちらも大切にしながら、毎日の食の楽しみを少しずつ広げてあげてください。